忘れながら生きてる

観劇や読書の備忘録。基本ネタバレ全開。敬称略でごめんね。

劇団扉座『人生のクライマックス』

人はみんな、裏があるんだ。


↓以下ネタバレ


とりあえず思ったのは、いい子ちゃんエンドじゃなくてよかった~!笑
そして本当に本当に、面白いお話でした。
好き。こういうのすごく好き。
ストレートプレイが普通に面白くて安心しました。安心てなんだ。笑
いやね、トラオとか観てて横内さんの脚本ってどこか教訓的というか
お行儀いい感じなのかなぁて気がしてたわけですからさ。


真面目ってのは、必ずしも誠実だとは限らないんだよね。
というか、うーん、なんていうんだろう。
価値観を決めるものさしなんてあてにならないよね。
と思ったとき、ブログライター会見での岡森さんの
「彼らは普通に真面目に仕事している、それが法から外れているだけで」
という言葉を思い出して、やられたぁっ!と思いました。笑
世間の"正解"が自分にとっての"正解"じゃない、という
私のだ~い好きなポイントをついてきたので(笑)本当に大満足でした。
ただ、やっぱりタイトルが芝居から浮いてる感はあったかな。笑
先入観*1がなかったら違和感なかったのかもしれないけどw
とりあえずストーリーについての感想は
もっかい戯曲読みながらまたパラパラ解釈しようかと思います。


やっぱりだてに大きな劇団じゃないなぁ、というのが久々に観た扉座の感想。
扉座の役者のすごさをなんというかしみじみ実感しました。
動く、止まる、笑う、怒鳴る…どれも動きが活きてるんですね。
特に止まる動作と日常のさりげない仕草がすごく丁寧で圧巻です。
特殊じゃない日常を特殊じゃなく描くのって案外すごく難しいんですよね。
しかもそれでいてコメディな動きもパリッと演じ分けている。すごいなぁ。


犬飼アニキのキャラが新鮮すぎて驚いた!笑
なんか会見のときからぱやぱや(笑)してたのはもしや役作り!?と思いましたよ。
もしや憑依型ですか、犬のアニキ…w
カッチリサラリーマンも似合うというのは大発見でした。
素敵でしたよアニキ!髪型もキマってました!笑
リサさんは今回、ずいぶんしっとりした本当に"大人の役"で
きゃぴきゃぴギャグ系を想像していた私はビックリして
あっさり心を奪われてしまいました。笑
本当にね!すごくしっとり素敵で魅力的な大人の女性だったの!
そして今回一番思ったのが、岩本達郎さんはすごい役者なんじゃないかってこと。
今まで正直、登場人物に重ねてとかブログが面白いとか
そういうところが比重を占めてる"好きっ!"な役者さんだったのですが
いやはや、すごい役者さんだと思いました。
さっき上で書いた"扉座役者のすごいと思ったところ"を
凝縮したのががんさん、みたいに思えましたもん。
今まで若手(もう中堅かな?)って言葉に騙されてました。すごい役者さんです。
もちろん岡森さんや杉さんのような"大御所"オーラは
まだまだ上の方々ほどではないんでしょうが
それでもグイグイ引っ張って物語を転がしていくほど
目をひきつける力がある役者さんだと思いました。


これねぇ、全員の役者さん分書いてるときりないから
そろそろ寝たいから切り上げるね。笑


あ、岡森さんの御手は本当に「思ったより柔らか」かったです。笑


照明素敵だったー。ついつい見てしまう。笑
スジ出てたのはなんだろう?応用光学かと思ったけど
ググってみたらITOという灯体もあるらしい。知らないことがいっぱいあるなぁ。
スモーク焚いてましたね。スジが出てて綺麗だった。
岡田氏の倉庫シーンの、上手の方の青の使い方が好き。
あとやっぱ前からあてるのはいいなぁ。好きだな。
客電落としてからの明転、ぜったい電球がつくだろうと思って
実際に電球がついたときのやっぱり!感が自分の中で妙にツボでしたw


音響はね、ちょっと煩かった。笑
前方の席だったせいもあるんだろうけど、ところどころ煩かったなぁ。
五月蝿いというより煩い。本当にわずらわしいかんじ。
効果的に使ってる場面も多々あったから、わざと大きめなのかもしれないけど。んー。


そういえば名前はサッカーネタだったのですねw
岡田さんがいるのに有馬さんが岡田さんをやるからには
何かしらの名前ネタがあるのだろうとはふんでましたが。
面白かったのでよしです。時事ネタ多かったな~。
横内さん、言葉遊びとかよりは小ネタ好きですよね。笑


本当に面白くって大満足でした。
今年観た面白かった芝居ランキング、どうなるかなぁと思ってるところに
終盤駆け込みで大物がやってきたぜ、て感じですw
時間があればもう一度見に行きたかった!

*1:タイトル変えたかったけど無理で処理に困ったというw