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忘れながら生きてる

観劇や読書の備忘録。基本ネタバレ全開。敬称略でごめんね。

冬の絵空

何が本物か。何が謀りか。人の証の立て方とは。


いやぁ~、生瀬さんは生瀬さん節全開だし
仁さんは舞台上でもめっちゃ仁さんのまんまでしたね。笑
忠臣蔵をモチーフとは言ってたけど全然お固くないいい芝居でした。
ストーリーは平たく言えば、役者が代わりに忠臣蔵やっちゃったって感じです。
平たく言い過ぎたな…。
浅野さんは生きてて死んだのは実は影武者で
大石さんは吉良さんとこに討ち入りしたくはないんだけど
手下である赤穂浪士たち(ヘタリアもびっくりのヘタレ達)が討ち入りする気満々で
浅野さん本人も討ち入りしてほしくて
商人の天ノ屋さんは役者の宗十郎に、娘のお軽をあげるから
大石さんのフリをして正義のヒーローをやってくれと頼むわけです。
んだけど娘さんは"彼の演じる"大石内蔵助に惚れちゃって
本物の大石内蔵助と結婚。
その大石さんは、吉良さんと浅野家再興の約束を取り付ける。
そんなわけで討ち入りの話はなしになるのですが、宗十郎さんはあくまで
最後まで"大石内蔵助"であるために、赤穂浪士を引き連れて討ち入りを決行する。
まぁそんな感じ。(あばうとー


虚構で固められた忠義。
天ノ屋利兵衛さんの「不自由なきこそ不自由」という台詞が印象深い。
信ずるものに命をささげるを美徳とする。
赤穂浪士とシロ。
仁さん演じる"犬の"シロはキリシタンで、
人間だと罰せられてしまうから"犬になった"という人物。
台詞は基本的に「わおーん」で、時々はじっこで
七色インコの玉三郎みたいなこともしてる。笑
だけど彼が最後の最後、お軽を斬ろうとする大石内蔵助
斬ってかかっていくところは本当にカッコよすぎでした。
ズルいよ~。ありゃズルいよ~。笑


本物の大石内蔵助はどっちだ。
「本物の大石様は私たちを見捨てない」
堀部安兵衛カッコよすぎる。
でもある意味それは憧れとかそういうものに対する
虚構でしかないともいえるんだよね。
だって本物の大石内蔵助は飲べえで討ち入りする気ゼロだったんだし。


本物の浅野内匠頭長矩はどっちだ。
「田んぼの臭いがしたのでな」
堀部安兵衛カッコよすぎる。
でもこの際事実なんてどうでもよかったんだろうな。
浅野内匠頭長矩が処刑されたという事実あってこその忠臣蔵の美しさですし。
事実がどうであったか誰にもわからないというのもこの戯曲の面白さかと。
私は大石が間違えるわけないから本物の浅野さんだったと思うけどね。
でも会ってすぐに影武者の奴の評判聞いてたから影武者の奴だったともとれるか。


そして吉良上野介が何故かゲイ。笑
粟根氏怪演ですよ。キッチュさんのもちょっと観たかった気はしますがw
"妻"の伊達ちゃんがまたいい味出してました。
殺陣はカッコよかったけどね。


役者は虚構に生きる者か。
衣装と化粧をとって何が残るか。

むー。まだまだ色々考察したい部分はあるのですが
いかんせん三時間の芝居なんて久々に観たもんだから
ディテールまで覚えてなくてorz
そのうちテレビでの放送きぼんぬ。(うわー
でもなー。WOWOWとかな気はする。キューブだし。DVD買えよって話か。


それにしてもやっぱり大舞台でやっている役者さんが集まると本当に見事ですね。
ストップモーションとかハンパない。本当に時が止まったかと目を疑うわ。
今回は声にエフェクトかけるためにところどころマイクを通しちゃってたのが
ちょっと残念でしたが、やっぱり大舞台でも響く役者さんの声って言うのは
聞いててすごく耳障りがいいとも実感しました。
基本的に流行の女優さんは苦手というか女優にあんまり興味のない私ですが
中越典ちゃんは本当にすごい役者さんだと思います。