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忘れながら生きてる

観劇や読書の備忘録。基本ネタバレ全開。敬称略でごめんね。

イキウメ『眠りのともだち』

めったに出会えないよ、こんな面白い舞台。


↓以下ネタバレ


ソリッドでシャープ、リアルでファンタジー、哲学的でミステリー。
やっぱり前川知大という脚本家はすごいと確信しました。
こんなに面白くて引き込まれる舞台、なかなか出会えないですよ。
何かを考える間も与えられずに物語に引き込まれていきます。
新しく、美しく、どこか現実離れして、それでいて人間らしい。


私にとって作品との出会いは「ガツン」と「ずぶずぶ」があると思います。
扉座の横内さんや桟敷童子の東さんの劇が「ガツン」という衝撃なら
前川さんのは「ずぶずぶ」と世界に引き込まれていく感じです。*1
引き込まれるというか、呑み込まれるというか。あくまで私の印象ですけどね。


夢の中で夢に気づいたとき、人はどうなっていくか。
夢に出てきた二人の男と、姿を消した同居人。
そしてすれ違う、離婚寸前の別居中の男女。
面白いです。本当に面白い。


役者さんも全員初めて見る方だったんですが、皆さん飽きさせない。
結構多い*2登場人物それぞれがきちんと人間として簡潔に成立していて
そこがまたリアリティの根幹になってたと感じました。
小島聖さんの発声法が最初はちょっと気になりましたが
途中から全然違和感なくなって、問題なく観れました。
女優さんはやっぱり追い込まれた姿演じたときが一番人間らしくて素敵よね。
同じセリフが何度も出てくるこの芝居。
そこでの細かな変化(あるいは無変化という変化)が細かくて面白い。
駆け引きをする心の機微が表情から読み取れて、レベル高ぇなぁと思いました。

*1:一作しか見てないけど壱組印の原田さんなんかもこっちタイプだったかな

*2:9人で結構多い印象なんです、私には