忘れながら生きてる

観劇や読書の備忘録。基本ネタバレ全開。敬称略でごめんね。

『日本の問題』チームA

小劇場版『日本の問題』と銘打たれた、全8劇団が参加した公演。 残念ながら日程の都合がつかずAチームしか拝見できなかった。当パンどっか行っちゃったのでそれぞれのタイトルは後で付記します。経済とH 一言で言ってしまえば面白くなかった。 それは問題…

イキウメ『太陽』

久々にシンプルなタイトルできたなぁと思いつつ。 青山円形劇場はあまり好きではないのだが、 それでも入り込んで観られるだけの引力があった。大窪人衛の役は当初窪田道聡だったのではなかろうか、と邪推。 それでも大窪人衛も見事な熱演だった。 やっぱり…

東京原子核クラブ (ハヤカワ演劇文庫 16)/マキノ ノゾミ

マキノノゾミ (1) 東京原子核クラブ (ハヤカワ演劇文庫 16)/マキノ ノゾミ ¥840 Amazon.co.jp マキノノゾミの優しい視線。 この人の作品が愛される理由がわかった気がする。 日常を丁寧に切り取ることが、時に"異常"への痛烈なアンチテーゼとなる。 喜びや…

イキウメ『プランクトンの踊り場』

プランクトンの踊り場 久々に赤坂赤劇場行ってまいりました。 やっぱここのがいいなぁ。 ↓以下ネタバレ(結構ネタバレ) つい先日、紙垂をネットで作り方調べて作ったばかりだったので 初っぱなから笑えましたw 今回は本当に「冷たいって言ったから」まで、何…

幸せの歌を歌う犬ども

幸せの歌を歌う犬ども 当てられ書き。 ↓以下ネタバレ う~ん、なんか最後ポーンと投げ出されちゃったような感じ。 どうなるか見届けたかったし結末が欲しかったので不完全燃焼。な感じ。 当てられ書き、というわけで役者がやりたい役を脚本家が書くという 面…

イキウメ『見えざるモノの生き残り』

若干SF色薄めな気が。 ↓以下ネタバレ 若干SF色薄めのイキウメ。 わりと心理とか哲学みたいな話になってた印象でした。 非現実を現実に変えていく前川マジックが好きなので ちょっと物足りなさはあったりも。 まぁでも伏線の張り方と会話のテンポは見事でした…

狭き門より入れ

明日世界が終わるとしたら。 ↓以下ネタバレ 家族の確執物と記憶喪失物に弱い私は大号泣でしたよ。 色々書こうと思ったけど、いざパソコンに向き合って書こうとすると 上手く言葉が出てこないなー。 亀様が思いのほか声高めだなーと思いました。 手塚さんは"…

劇団桟敷童子『ふうふうの神様』

いやぁ、ミラーボールを見たときはどうなることかと思った。笑 歌う椎名さん観ながらどこのURASUJIかとげふんげふん ストーリー的には怪奇現象系で、まぁ私の好みかといえばうーんなのですが それでもやっぱりゾクッとしたし、泣いたし、面白かったです。 歌…

リチャード三世

演劇というかある種のショーというか。 戯曲読んで演出のイミを考えてニヤニヤしたい作品。 古田新太すげぇ~って感じではなかったけど、古田新太はリチャードでした。 ↓以下ネタバレ 古田新太目当てで行ったのに銀粉蝶に惚れて帰ってきたというw でもホン…

イキウメ短篇集

やっぱこの人すげぇや。 賽の河原で踊りまくる「亡霊」 輪廻TM ゴッド セーブ ザ クイーン 瞬きさせない宇宙の「幸福」 安井順平氏が出ててビックリしたわ。笑 あんた、本業は!?いや、役者の姿すごく好きだからいいんですがw (てか今ウィキ見て知ったけど…

冬の絵空

何が本物か。何が謀りか。人の証の立て方とは。 いやぁ~、生瀬さんは生瀬さん節全開だし 仁さんは舞台上でもめっちゃ仁さんのまんまでしたね。笑 忠臣蔵をモチーフとは言ってたけど全然お固くないいい芝居でした。 ストーリーは平たく言えば、役者が代わり…

Bye Bye SUPERSTAR

四十路アイドルに夢中です。笑 ↓以下ネタバレ 吉祥寺シアターにて。いやぁ無駄に天井高いなぁw 演劇としてはストーリー、演出、舞台、役者ともに微妙でしたが もはやアイドルの追っかけみたいな気分なのでオッケーです。笑 やっぱり音楽畑出身の池田アポロ…

劇団扉座『人生のクライマックス』

人はみんな、裏があるんだ。 ↓以下ネタバレ とりあえず思ったのは、いい子ちゃんエンドじゃなくてよかった~!笑 そして本当に本当に、面白いお話でした。 好き。こういうのすごく好き。 ストレートプレイが普通に面白くて安心しました。安心てなんだ。笑 い…

イキウメ試演会『煙の先』

くるったせいぎ。 「助けてっていったんだからね!」 あぁー。すごい狂気でした。好き。すんごい好き。 浜田さんの突然豹変してダンボール蹴飛ばしたりするシーンも好き。 あと店長のキャラも好き。 SFチックなものがないという点では普段のイキウメとも少し…

劇団桟敷童子『黄金の猿』

ドウダラダッタと我は行く 今回描かれていたのは、絶滅へ至ろうとしている民族の 悲しみと決意、といった感じでしたので 今まで私が観てきた、普通の市井の人々の戦いを描く桟敷童子の芝居とは ちょっと違うものを感じました。 アクション的な要素もずいぶん…

鬼灯町鬼灯通り三丁目

六角精児を堪能したぜ。 ↓以下ネタバレ やっぱ六角さんすごいなぁ。 舞台上でさらけだして不細工になれる役者がどれだけ尊敬に値するかを ヒシヒシと感じることが多いこの頃であります。 有名所を使っての公演だからか、今回の脚本は割と王道でわかりやすか…

ハイ!ミラクルズ

……う~ん。 ↓以下ネタバレ 去年の私なら手放しで喜べたんでしょうが、最近目が肥えてしまって。 まず最近観た二つの芝居とちょっとかぶりすぎてた。 冴えない40代の三人の男が奔走する話というのが、劇団サードクォーターのと。 一人の歌って踊れる元アイド…

M.O.P.『阿片と拳銃』

いやぁ、泣いたわぁ。 ↓以下ネタバレ M.O.P.が終わると聞いて、駆けつけてまいりました。 あ、でもまだ二回あったのね!(そりゃそうだ ハーフプライスチケットは本当に助かりました。 素晴らしい制度!他ももっと取り入れるべきよ。 M.O.P.は知ってるようで…

劇団桟敷童子若手番外公演『ぱぴよん/ぬらりひょん』

「僕はその夏、不純異性交遊に明け暮れていました…」 ↓以下ネタバレ 若手番外公演。 劇場の場所がわかりにくくて、制作さん(当制さん?)とおぼしき方に ずいぶんお世話になってしまいました。 こういうフォローが手厚いのが、客を大事にしてる桟敷童子のよさ…

イキウメ『表と裏と、その向こう』

生きること。死ぬこと。私の時間。あなたの時間。運命とは。決意とは。 本当に面白かった。大切な人と観たい芝居。 やっぱりイキウメは、その芝居の時間どっぷりイキウメ色に浸かれるのがいい。世界観って大事だと思うし、やっぱりイキウメが創る時間・空間…

劇団四季『異国の丘』

なんていうか"お芝居"なんだよなぁ。 ↓以下ネタバレ 途中まで観てて思ったんだが……これなんてウエスト・サイド物語? ダンスパーティーで知り合って恋に落ちたが、愛しあうことが許されない立場の二人。 両方の和解のために奔走するも、よく知った人間の凶弾…

恐竜と隣人のポルカ

ナンセンス最高!後藤ひろひと万歳! ↓以下ネタバレ まさかそういうオチとは。笑 結局何がしたかったって、踊りたかっただけちゃうんかとw 寺様のキレのよさはホント感動とか通り越して爆笑でした。 そんでもってやっぱ森本クン好きだぁ~! 今回の翔太の淡…

壱組印『小林秀雄先生来る』

本当に、きた。 ↓以下ネタバレ 半分以上大谷さんの講演会だったような印象。笑 しかし本当にすごかったですね。降り立ってたというのは間違いじゃない。 小林秀雄という人間の講演会…もとい"雑談"を聞いてしまいました。 始まってすぐ、また津軽弁かよ!*1と…

阿佐ヶ谷スパイダース『失われた時間を求めて』

きたぜベニサン・ピット ヤバい。劇場が私を呼んでいる。小劇場のニオイが私をくすぐる。 これから芝居が始まるのだ。芝居が始まるために許された心地よい空間。 たまらん。たまらなさすぎるぞベニサン・ピット。 これは桟敷童子の泥花を観た中野光座の空気…

どん底

ロシア産の暗い不条理劇を軽快に。 しかし最後に胸に落とされるのは重い鉛のような何か。 ↓以下ネタバレ有 終幕のカチューシャの歌が本当に見事でした。ずーっと頭の中で巡ってます。 メロディーは、ラーメンズの『プーチンとマーチン』のあの曲。ロシア民謡…

人間合格

ロマンスがチェーホフ先生へのラブレター喜劇風味だったとしたら この人間合格は太宰治と巡る明治・昭和の激動期、といった所でしょうか。 ↓以下ネタバレ 幕が降りて人間"合"格と直されていて、その意味するところに気づいた時 何故だか私の目がちょっと潤ん…

歌わせたい男たち

ケタケタ笑いながらも、グルグル考える話。 ↓以下ネタバレ 大谷亮介、戸田恵子、近藤芳正、小山萌子、中上雅巳と、シンプルながら 実力のある五人が繰り広げる、抱腹絶倒で、だけどメチャメチャ考えさせられる話。 特に、この舞台の初演を観て周防監督がそれ…

イキウメ『眠りのともだち』

めったに出会えないよ、こんな面白い舞台。 ↓以下ネタバレ ソリッドでシャープ、リアルでファンタジー、哲学的でミステリー。 やっぱり前川知大という脚本家はすごいと確信しました。 こんなに面白くて引き込まれる舞台、なかなか出会えないですよ。 何かを…

恋する妊婦

面白かった!面白かった!! …けど、コクーンでやる劇じゃなくない?笑 ↓以下ネタバレ 岩松了氏の脚本・演出をみるのは舞台では初めてだったんですが、いやぁすごい。 一見不条理で不可解に見える言葉や動きですが 全部本当に生きている人間だからこそ出てく…