忘れながら生きてる

観劇や読書の備忘録。基本ネタバレ全開。敬称略でごめんね。

アガリスクエンターテイメント『ナイゲン(全国版)』

噂は気になりつつも、売れてるからこそ
なんとなく観に行けなかったアガリスク。そして『ナイゲン』。
評判いいからこそ、じゃあ私が行かなくてもいいかって思ってたところはあった。
あとなんか、リア充がキラキラした作品に耐えられる気がしなくて……。笑

ただ、題材が気になって観に行った前回の『紅白旗合戦』で
なんとなく傾向と会議コメディとしての面白さがわかったので
今後アガリスクでの再演の予定がないという噂も手伝い
新宿FACEに観に行きました。

もういろいろ考えたりせずに感想だけ書くブログだからブン投げてくね。

監査さんが好き!カッコいい!
「私を説得してください!」という
法の番人(言い過ぎ)でありつつも人間な一面が凝縮されたセリフが最高!!

アイスクリースマスむかつくな!笑
だからこそサーティーワンフォーティーエイト(3148)の
お願いが大変にシビれたんだけどね!!
ああいう役ができる人ホントかっこいい!

エコエコアザラシに似てる人!
(どうしても沈女史のTwitter漫画のせいで「AVの人」のイメージが抜けない笑)
猫背が!すてき!
いい猫背ってあるんですね!そうなんですね!!

海のYeahは本気でムカついたので
(というかああいうタイプの奴に高校時代イヤな思いを……ぐちぐち)
ちゃんと作中ですっきり笑い飛ばせる酷い目に合ってくれてよかった!笑
教室を飛ぶドキンちゃん(あれコキンちゃんだった?)がステキw

あんだけ、イヤな思い出すら付随して思い出すレベルの「いるいる」な高校生たちを
愛しい奴らとして描き切るコメディってすごいなぁと思いました。

熱血バカも、あほの子にすら見える真っ直ぐな議長も
やりきれないもじゃもじゃ3年生もよかった。
おばか屋敷はおなかいっぱいです。笑

時計が実際の時間を刻むのがとってもよかった。
えぇーもうタイムリミットやばいじゃん!って。
あとは物販でクラスTシャツが売ってたりと
なんか、うまく言えないけど現実にリンクする手触りがあるのがよいですね。

ああ、こりゃあ。人気でるねぇ。面白いもんねぇ。

たすいち『ノンタイトル』

書くことでの昇華と発散と切実さ。
……あと、共依存こわいね。

今までも色々な劇団で何作か自叙伝的な作品は観てきたけど
(鵺的『丘の上、ただひとつの家』などもそうかな)
やっぱりこういうものは書き手のキャラクターが出るな、と。
漫画家を描く漫画や劇団物の演劇となるとハードルが上がるタチだけど
今作は不思議と、いやな気持ちにならず
また、斜に構えることもなく観ることが出来た。

あまりこういうパターンの作品を多く知らないからか
キャラメルボックスの『スケッチブックボイジャー』を思い出した。
観たことあるのキャラメルがやったやつじゃないけど。

なんかとにかく共依存ってこわいねって思ったんだけど
感想ツイートなど検索しても、このワードを使ってる人がいなくて意外。
「かわいそうな人」を助けることで自分の居場所を作る。
依存する二重人格の彼女の言い分が痛いほどわかりすぎて
たぶんそこ本筋じゃないんだろうけどそればかり覚えている。

結局「ハッピーエンドとして無理やり用意したエンド」が
ある意味物語の着地点にもなっていることが、なんだか切なくもあった。
作家がどう思うにしろ、あの“つくりもののハッピーエンド”がなければ
納得して帰れなかっただろうからなぁ。観客の気持ちとしては。

私けっこう高校演劇やってる人とか苦手だったんだけど
これはよかったなぁ。なんでだろう。
エンタメに特化してたのはもちろん一因ではあるんだろうけど
なんというか切実さと、それでいて押しつけがなかった感じが
不思議と心地よかったのかもしれません。
そういう意味で、長井役の倉持陽一氏がよかったのでしょう。


『神通科学女子高生探偵 玲子』でハート持ってかれた白井肉丸さんが
(客出しの時に「あ、女子だったんだ…」と思ったのは内緒)
今回もとてもカッコよくてよかったです。

feblaboプロデュース『ホテル・ミラクル2』

ホテルの一室を覗き見るような作品だったのに
性的に興奮したりエロスを感じたり官能的だったというよりは
人と人とがどうにかしてすり合わせながら繫がろうとする
本能のような恋愛がしたくなる劇後感。


米内山陽子脚本の「こうかん」は
悪い意味じゃなく女性の視点だなという作品で
どうしようもなく苦しくて、
面白いとこでは笑っちゃうのだけど
ずっと途中から涙がとめどなくあふれる状態で見ていました。
加藤隆浩演じる変態紳士がすばらしかった。
15minutes madeのMU『HNG』の流れがあったので
完全に変態という名の紳士というイメージがついてしまった役者さん。笑


1作品目が女性視点を丁寧に刺すように描いた作品なら
「砂と棒」は、あーこういう男いる…つまんないの…という
なんというかどうにも苦手な作風でした。
おっぱいぷる~んぷるん。


3作品目の「初恋は消耗品」がこれまたよかった。
あー、いるいるこういうオジサン、というラインをしっかりおさえながら
それでもどうにも魅力的な、なんなら抱かれたいとすら一瞬思わせる
橋本恵一郎演じるミュージシャン・木下と
まっすぐで危なっかしくて、軽やかなようで不器用な
加藤恵演じる女子高生の組み合わせが素晴らしい。
人間関係の繋がりがうまい事伏線にもなっていたりして
そういう意味での物語としての面白さもあってよかった。
MUは『少年は銃を抱く』『HNG(短編)』と3作品目だが
どれだけ幅広くカバーするのだ、ハセガワアユム。


そしてラストの「獣、あるいは、近付くのが早過ぎる」は
最後を締めくくるに相応しく
そしてある意味ラブホと男子、と聞いて
まっさきに思い浮かぶパッションを
見事に昇華してくれたように思える。
黒澤多生演じるケンジのいじらしさよ。
ヒロインポジションの青山祥子と並んだ時に
青山女史の小顔が際立つ組合せが素晴らしい。笑
ハイバネ服部氏のパワフルな脚本と
黒澤多生の若さあふれる(無論評価できるのはそこだけではないが)演技は
この企画に(そしてホテル物と聞いて期待されるものに)見事に合っていた。
余談だが、劇場の立地も相まって
窓の外に東●ビルのゴ●ラが容易に想像できた。笑


ラブホテルという密室は普段は覗き得ないものだが
そこでは日々、数多の物語が生まれ、人知れず消えているのだろう。
そんなことを考えながら帰る新宿のネオン街は
いつもと変わらず他人行儀で、それでいて人間味に溢れていた。

スズキさんはただ静かに暮らしたい 1

試し読みをしてみたら引き込まれたので購入。
なかなか面白い作品で、小さくガッツポーズ。


事件に巻き込まれて?両親を失った少年と
孤高だった女殺し屋の物語。

2015年観劇録(随時追加)

2015年

12月
KAKUTA『痕跡』
劇団チャリT企画『1995』
鵺的『鵺的第一短編集』

11月
アガリスクエンターテイメント『ナイゲン(全国版)』
オーストラマコンドー『チック』

10月
たすいち『ノンタイトル
日本のラジオ『ココノ イエノ シュジンハ ビョウキ デス』

9月
レティクル東京座『幕末緞帳イコノクラッシュ』
feblaboプロデュース『ホテル・ミラクル2』
風煉ダンス『泥リア』


8月
土田英生セレクションvol.3『算段兄弟』
やさしい味わい『汚い月』
Mrs.fictions presents『15 Minutes Made Volume13』


7月
駄目なダーウィン舎『神通科学女子高生探偵 玲子』
3軒茶屋婦人会『ス・ワ・ン』
『7人くらいの兵士』
DACTparty『Curtain Call』
Mrs.fictions presents『15 Minutes Made Volume12』
ロ字ック『鬼FES.2015』
英介とやっかいな仲間たち vol.3
Trigger Line『祝祭』


6月
日本のラジオ『カナリヤ』
東京ペンギン『東京ファントムランド』
動物電気『ふっくら!人間関係』
こゆび侍『やぶれた虹のなおし方』
オフィス再生『二十歳の原点 2015』


4月
楽園王『出口なし』
肋骨蜜柑同盟『アダムの肋骨』
Oi-SCALE『オムニバス of Oi Oi vol5』
「軋み」上演委員会『軋み』
殿様ランチ『ねずみのよる』


3月
MONO『ぶた草の庭』
あひるなんちゃら『走るおじさん』
キシノカワモト『はてしないものがたり』
Mrs.fictions『再生ミセスフィクションズ』
アガリスクエンターテイメント『紅白旗合戦』
MU『少年は銃を抱く』


2月
鵺的『丘の上、ただひとつの家』
ゴキブリコンビナート『ゴキブリハートカクテル
ハイバネカナタ『クロネコフォードコッポラ』


1月
殿様ランチ『軽い重箱』

2014年観劇録(思い出したら追加)

12月
『トンカツロック』
エビス駅前バー『葬式クラス2014』

11月
時間堂『衝突と分裂、あるいは融合』

5月
楽園王『青森県のせむし男』

2月
殿様ランチ『うわつら』

劇団鹿殺し『BONE SONGS』

やっぱり鹿殺しのパワーはすごい。
そして菜月チョビは本当にパワフルで魅力的な女優だ。

鹿殺しは、やっぱり結局最後の最後で救われないんだなぁ。
個人的にはエピローグなんていらないよって思ったんだけど
でも、あれがなきゃ締まらないもんなぁ。

チョビさんといい、丸尾丸一郎さんといい、オレノグラフィティさんといい
あの年、あの体格で、ネイキッドな子供が違和感なくできるのがすごい。
普通だったら、チョビさんの子供をオレノさんって、なかなかないでしょ。
でも問題なく出来ちゃうでしょ。
そこに演劇の魔法があるし、役者の腕があるし、人間としての魅力の放出があるよね。

カムカムの松村さんは、壱組印以来だったけど
やっぱりこの規模でも通る声、そして重厚でありながら軽やかな演技。素敵でした。
姜くんは声枯らしちゃってたね。残念。
枯れた声で叫ぶ演技やろうとしてて、身体が追い付いてない感じが…うぅ。
そしてカーテンコールの一番いいところで靴ひもを直さないの!(笑)
私はCUBEマニアなのでちょくちょく姜くんも舞台で観てきましたが
うーん、やっぱりテレビ映えの方がする役者さんなのかなぁ。
劇団員さんに関しては、安定の鹿感。なんだ鹿感て。(笑)
傳田うにさんと坂本けこ美さんの芝居が、また素敵なんだよね。

ナンバーは相変わらずパロディ多いなぁと思いながら楽しんでました。
テニプリパロディには大爆笑でしたよw
テニミュは全然詳しくないけど、でも、うん、わかったし笑った。
輝さん、あれは薫ちゃんのポジだったの?w

タエの歌う『無くならへん』で心太への想いとかリンクしてブワーッと泣いちゃったし
終盤の歩の試合でタエが上手客席から、みんなと一緒に出てきた時も号泣でしたよ。
もうね、わかってはいたけど、鹿殺しの芝居は、泣いて笑って疲れるね。(笑)
押しつけがましくなくて、でも目が離せない。
小さくもぶっとい一本の樹が、嵐に耐えて、報われなくて、
それでもその先の物語が続くことが、どうしようもなく愛おしくて苦しい。

テクニカル面では、音響の暗転中大音量に包まれるドキドキが
なんだかディズニーランドのアトラクションみたいでテンションあがりました。
そのあとゴスニーランド出てきて笑ったけどw
照明は、完全にセピアの世界の中タエだけが色を持つ演出に胸打たれました。
どうやったらあんなことできるんだ。超スゲェ。
ライブ系照明でめっちゃカッコイイのはいつものことです。やっぱすごいです。
あのパーンときてパーンてなるの、超カッコイイよね。(ボキャ貧)

あと今日観て結局思ったのですが、やっぱり私は橘輝さんが好きですw
グリコさいこー!大西ライオンさいこー!

…ふぅ。久しぶりに、観終わった興奮冷めやらないまま感想書いたから支離滅裂だけど
とりあえずこんなところでっ。